亜鉛亜鉛【概略】 ・亜鉛不足による味覚障害が若年者で増加している。 ・免疫力を高めることで、風邪を早く治す効果がある。 ・性腺機能に必須であり、セックスミネラルともいわれる。 【背景】 亜鉛は、味覚や嗅覚、免疫機能、性腺機能、アルコールの代謝 などさまざまな機能を正常に保つために必要な 微量元素(ミネラル)の1つである。 亜鉛が不足すると、味覚障害や、免疫力の低下、うつ状態、 皮膚疾患などを生じる。 亜鉛を摂取していると、風邪に罹ったときに 早く回復することが知られている。 また、男性不妊症、糖尿病、関節リウマチ、 味覚障害の予防や治療にも用いられる。 【期待される効能】 味覚障害の予防・改善。男性の性腺機能を正常に維持。 免疫力を高め、風邪の罹病期間を短くする。 【作用メカニズム】 亜鉛は、体内で作用する200種類以上の酵素の働きに必要であり、 さまざまな代謝に必須のミネラルである。 特に代謝の激しい組織ほど、亜鉛不足の影響が出やすい。 免疫機能や神経系を正常に保つためにも必要とされる。 亜鉛は、精液中に高濃度に含まれる他、 亜鉛不足により男女の第二次性徴の遅れが生じることから、 性腺機能の維持にも重要と考えられる。 亜鉛不足による症状の1つに味覚障害がある。 味を感じるのは、舌に存在する味蕾という細胞の働きによる。 亜鉛は、味蕾の細胞分裂を促し、味覚を正常に保つ作用をもつ。 【科学的根拠】 近年、高齢者だけでなく、20~30歳代の若年者にも、 亜鉛不足による味覚障害が増えている。 ある病院では、味覚異常の患者に占める若年者の割合が 7.8%から22.1%へと急増したという。 亜鉛が風邪を早く治すのに効果的とする臨床試験が知られている。 たとえば、99人の患者を対象にした研究では、 13.3mgの亜鉛投与によって、風邪の期間が短縮した。 さらに、212人を対象にした研究でも効果が認められた。 亜鉛は、風邪の原因ウイルスの1つ、 ライノウイルスが呼吸器系の組織に侵入するのを防ぐことで、 効果を示すという。 その他、胎児の成長、下痢や関節炎、頭部外傷に関して、 亜鉛サプリメントによる効果が報告されている。 【摂取方法】 1日あたりの所要量は30~49歳の成人男性で12mg、 同世代の女性で10mg、許容上限摂取量は30mgである。 加工食品の摂取が多い人や、外食・偏食傾向のある人は、 亜鉛サプリメントを予防的に摂ることが望ましい。 また、風邪に対して利用する場合、症状が発現してから 24時間以内に服用することで効果が期待できる。 【注意事項】 吐き気や下痢といった消化器症状が現れることがある。 1日あたり100~300mg以上を長期間摂り続けると、 過剰症になり、頭痛、吐き気・嘔吐、発熱、倦怠感などが生じうる。 一部の医薬品は、亜鉛によって効果が弱くなるので、 病院で治療中の人は、主治医と相談の上、利用する。 【亜鉛を多く含む食品】(可食部100g当たり) カキ(魚介類)40.0mg 煮干 7.2mg ゴマ 7.1mg ココア 7.0mg など 日本人は亜鉛摂取量の3分の1を 米飯からとっていましたが、 米飯離れが進んでいる昨今、 亜鉛摂取は年々少なくなっていると考えらる。 【引用】 ★サプリメント小事典<蒲原聖可> ★医療従事者のための機能性食品ガイド<吉川敏一・辻智子> 上記にも記載がありますが、 亜鉛は細胞代謝(細胞回転)だけでなく、 免疫を活性化する働きもあります。 なので、風邪などにも良いデータが出ています。 海外では亜鉛含有の(かぜ用)ドロップもあるようですよ。 その他、抗酸化作用もあるんですよね。 万能選手ですね。 ジャンル別一覧
人気のクチコミテーマ
|